理学療法士トレーナーの柴田です。
2009年〜理学療法士(整形外科分野)、2012年〜理学療法士&パーソナルトレーナーをしています。
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- はじめに
- 結論|枕選びで重要なのは「高さ」だけではない
- なぜ枕の高さが重要なの?
- まず確認したい|あなたはどの姿勢で寝ていますか?
- 仰向けで寝る人の枕選び
- 横向きで寝る人の枕選び
- 枕の高さは「枕単体」ではなく「寝具全体」で考える
- 枕の高さは「○cmなら正解」ではない
- 理学療法士がおすすめする「枕の高さチェック方法」
- 「寝返りしやすい枕」を選ぶ
- 枕の「硬さ」も重要
- 「低反発」と「高反発」ならどっち?
- 高さ調整できる枕はかなり便利
- 「首・肩が痛い=枕が原因」とは限らない
- それでも「枕の高さ」は見直す価値がある
- こんな人は「高さ調整できる枕」がおすすめ
- 逆に、こんな枕は慎重に
- 枕選びで迷ったら、この5項目を確認
- 理学療法士が考える「良い枕」とは?
- まとめ|枕は「高さ」だけでなく「寝姿勢」とセットで選ぼう
はじめに
「朝起きると首や肩が痛い」
「枕を変えても、なかなかしっくりこない」
「高い枕と低い枕、どちらがいいの?」
「自分に合う枕の高さが分からない……」
枕は毎日使うものだからこそ、自分に合ったものを選びたいですよね。
しかし、枕売り場を見ると、
- 高い枕
- 低い枕
- 高さ調整できる枕
- 横向き寝用
- 首を支える枕
- 低反発枕
- 高反発枕
- パイプ枕
- ジェル系の枕
など、種類が非常に多くあります。
では、理学療法士の視点では、どのように枕を選べばよいのでしょうか?
結論から言うと、
「高い・低い」だけで選ぶのではなく、寝たときに首や頭を無理なく支えられ、自然に寝返りができる枕を選ぶことが重要です。
この記事では、理学療法士・パーソナルトレーナーの視点から、枕を選ぶときに確認したいポイントを分かりやすく解説します。
結論|枕選びで重要なのは「高さ」だけではない
枕選びというと、
「何cmの高さが正解?」
と考える方が多いと思います。
しかし、実際にはそれだけでは判断できません。
重要なのは、
- 寝る姿勢
- 体格
- 肩幅
- 頭・首の支え方
- 枕の沈み込み
- 寝返りのしやすさ
- 自分が快適に眠れるか
です。
特に「仰向けで寝る人」と「横向きで寝る人」では、必要な枕の高さが大きく変わります。
なぜ枕の高さが重要なの?
枕には、寝ているときの頭や首を支える役割があります。
枕が低すぎたり高すぎたりすると、頭の位置が変わり、首の姿勢にも影響します。
枕の高さは頸椎のアライメントに関係し、適切な高さを検討することが重要だとするレビューがあります。
ただし、
「全員にとって○cmが正解」
というわけではありません。
人によって、
- 身長
- 体重
- 肩幅
- 首の長さ
- 頭の大きさ
- マットレスの硬さ
- 寝る姿勢
が違うからです。
つまり、
枕は「商品そのものの高さ」だけでなく、「実際に寝たときの高さ」で考える必要があります。
まず確認したい|あなたはどの姿勢で寝ていますか?
枕選びでは、普段の寝姿勢を確認することから始めましょう。
大きく分けると、
- 仰向け
- 横向き
- うつ伏せ
の3つがあります。
この中でも、特に枕選びで重要なのが、
仰向けと横向き
です。
仰向けで寝る人の枕選び
仰向けでは、頭が身体の中央にある状態になります。
このとき枕が高すぎると、頭が前方へ押し出されるような姿勢になりやすくなります。
逆に低すぎると、頭が後ろへ倒れるような位置になりやすくなります。
そのため、
頭だけを高くするのではなく、首から頭までを自然に支えられる高さ
を探すことが重要です。
仰向けで確認したいポイント
枕に頭を乗せた状態で、
- 顎が極端に上がっていない
- 顎を引きすぎていない
- 首に無理な力が入っていない
- 呼吸がしやすい
- リラックスできる
かを確認しましょう。
横向きで寝る人の枕選び
横向き寝では、仰向けよりも枕の高さが必要になりやすいです。
理由は簡単です。
仰向けでは、
マットレス → 後頭部
の距離を支えればよいのに対して、
横向きでは、
マットレス → 肩幅 → 頭
という距離を考える必要があるからです。
特に肩幅が広い人の場合、低すぎる枕では頭が下方向へ傾きやすくなります。
そのため横向き寝では、
肩幅や体格に合わせて、ある程度高さのある枕
が候補になります。
ただし、高ければいいわけではありません。
横向きになった状態で、頭が左右どちらかに傾きすぎない高さを探すことが重要です。
「横向き寝専用枕」は必要?
必ずしも必要ではありません。
ただし、横向きで寝る時間が長い人は、
- 横幅がある
- 両サイドが高くなっている
- 高さ調整ができる
など、横向き寝を想定した設計の枕が選択肢になります。
特におすすめなのが、
高さを調整できるタイプ
です。
寝姿勢や体格によって必要な高さが変わるため、自分で調整できることには大きなメリットがあります。
枕の高さは「枕単体」ではなく「寝具全体」で考える
ここは意外と重要です。
同じ枕を使っていても、
硬いマットレス
と
柔らかいマットレス
では、身体の沈み込み方が変わります。
例えば柔らかいマットレスでは、肩や背中が沈み込むため、実際に頭とマットレスの距離も変化します。
つまり、
枕だけを見て高さを決めても、実際の寝姿勢では高さが変わる可能性があります。
そのため、可能なら実際に使うマットレスの上で確認することが理想です。
枕の高さは「○cmなら正解」ではない
枕について調べていると、
「仰向けは○cm」
「横向きは○cm」
といった数字を見かけることがあります。
確かに、枕の高さを検討した研究はあります。
例えば、1969年に発表された日本の研究では、20歳前後の女性40人を対象に仰向け・横向きで枕の高さを調べ、快適な高さの平均値を報告しています。
しかし、これは対象者が限定された古い研究です。
現在の人すべてに、その数字をそのまま当てはめることはできません。
身長や肩幅、寝具、寝姿勢などが違うからです。
したがって、
「○cmの枕なら絶対に合う」
という考え方は避けたほうがよいでしょう。
理学療法士がおすすめする「枕の高さチェック方法」
では、実際にどうやって確認すればいいのでしょうか?
ポイントは、
寝た状態で身体の位置を確認すること
です。
STEP1|いつもの寝姿勢になる
普段と同じように、
- 仰向け
- 横向き
になってみます。
STEP2|首に力が入っていないか確認
枕に頭を置いた状態で、
「首を頑張って支えている感じがしないか?」
を確認します。
首や肩に力が入りやすい場合は、枕の高さや形状が合っていない可能性があります。
STEP3|顎の位置を見る
仰向けでは、
顎が上がりすぎていないか
または、
顎を引きすぎていないか
を確認します。
横向きでは、
頭が下に傾きすぎていないか
を確認します。
STEP4|寝返りしてみる
枕選びでは、静止した姿勢だけでなく、
寝返りのしやすさ
も重要です。
人は睡眠中に姿勢を変えます。
そのため、
「仰向けではちょうどいいけど、横向きになると苦しい」
という枕は、必ずしも使いやすいとは言えません。
「寝返りしやすい枕」を選ぶ
枕を選ぶとき、
「頭をしっかり固定してくれる枕」
を好む人もいます。
しかし、頭を完全に固定することが必ずしも良いわけではありません。
睡眠中には自然な寝返りが起こるため、
ある程度自由に寝返りできること
も重要です。
そのため、
- 大きすぎる
- 沈み込みすぎる
- 頭が動かしにくい
- 寝返りすると枕から落ちる
といった枕は、使いにくい可能性があります。
枕の「硬さ」も重要
枕は高さだけでなく、硬さも確認しましょう。
柔らかい枕
メリット
- 頭当たりが柔らかい
- 包み込まれる感覚がある
- 圧迫感が少ない
デメリット
- 沈み込みによって高さが変わりやすい
- 寝返りで形が変化しやすい場合がある
硬めの枕
メリット
- 高さを維持しやすい
- 頭が沈み込みにくい
デメリット
- 人によっては硬く感じる
- 圧迫感が気になる場合がある
「低反発」と「高反発」ならどっち?
これも、
どちらが絶対に優れているというものではありません。
低反発系は頭が沈み込みやすく、包み込まれるような感覚があります。
一方、高反発系は沈み込みが少なく、頭の位置が変化しにくい傾向があります。
大切なのは、
「自分の寝姿勢と好みに合っているか」
です。
高さ調整できる枕はかなり便利
個人的に、枕選びで重視したい機能の一つが、
高さ調整機能
です。
なぜなら、枕の高さには個人差があるからです。
さらに、
「今日は仰向けが多い」
「横向きで寝ることが多い」
など、寝姿勢によっても快適な高さが変わる可能性があります。
中材を出し入れできるタイプや、高さを複数段階で調整できるタイプなら、
購入後に自分に合わせて調整できる
というメリットがあります。
「買ったけど少し高い」
「あと少し低ければいいのに」
という場合にも調整できるのは大きな利点です。
「首・肩が痛い=枕が原因」とは限らない
ここは非常に重要です。
朝起きたときに首や肩が痛いと、
「枕が悪いんだ」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、首や肩の不調には、
- 日中の姿勢
- デスクワーク
- 運動不足
- 筋力
- ストレス
- 睡眠時間
- 寝返り
- マットレス
- 枕
など、さまざまな要因が関係する可能性があります。
そのため、
「枕を変えれば首・肩の痛みが必ず改善する」
とは言えません。
実際、2025年の系統的レビューでは、慢性的な首の痛みに対する枕について、一定の改善を示す研究がある一方、研究数が少なく、枕の種類による明確な優劣は確認されていません。
枕は重要な要素の一つですが、
枕だけですべてを解決しようとしない
ことも大切です。
それでも「枕の高さ」は見直す価値がある
一方で、枕の高さを適切に調整することに意味がないわけではありません。
日本で行われた研究では、肩こり・首の痛みを訴える84人を対象に、枕の高さを厳密に調整したところ、3か月後に首の痛みが臨床的に意味のある程度改善した人も確認されています。
ただし、この研究だけで、
「この高さなら誰でも首の痛みが治る」
とは言えません。
また、研究には利益相反に関する開示もあるため、結果は慎重に解釈する必要があります。
だからこそ、
「自分に合う高さを探す」
という考え方が重要です。
こんな人は「高さ調整できる枕」がおすすめ
以下に当てはまる方は、高さ調整タイプを検討してみてもよいでしょう。
- 自分に合う高さが分からない
- 仰向けと横向きの両方で寝る
- 今の枕が高い・低いと感じる
- 枕を買ってもなかなか合わない
- 家族と体格が違う
- 寝具を変えることが多い
特に、
「枕を何個も買ってきたけど、どれもしっくりこない」
という人は、高さ調整タイプを一度検討してみる価値があります。
おすすめの枕👉ヒツジのいらない枕
逆に、こんな枕は慎重に
以下のような商品は、購入前に注意しましょう。
「誰でも首の痛みが治る」と断定している
首や肩の痛みにはさまざまな原因があります。
枕だけですべて解決できるとは限りません。
高さが極端に高い
高い枕が好みの人もいますが、
「高い=首をしっかり支える」
とは限りません。
高さ調整ができない
自分に合わなかった場合に調整できないため、特にオンライン購入では慎重に選びたいところです。
寝返りしにくい
頭が沈み込みすぎたり、枕が大きすぎたりすると、寝返りがしにくい場合があります。
枕選びで迷ったら、この5項目を確認
最後に、購入前に確認しておきたいポイントをまとめます。
① 普段の寝姿勢
仰向けが多い?
横向きが多い?
まずここを確認しましょう。
② 高さ
高すぎないか?
低すぎないか?
寝た状態で確認します。
③ 高さ調整
高さを自分で変えられるか?
これは特に重要です。
④ 寝返り
左右に自然に寝返りできるか?
⑤ 素材・硬さ
柔らかすぎないか?
硬すぎないか?
自分が快適に眠れるか?
この5つを確認すると、枕選びで失敗しにくくなります。
理学療法士が考える「良い枕」とは?
私が枕を選ぶときに重視するのは、
「首を固定してくれる枕」ではなく、「自然な姿勢を保ちながら、寝返りもしやすい枕」
です。
枕は、寝ている間ずっと身体に影響するもの。
だからこそ、
「有名だから」
「高いから」
「口コミが多いから」
だけで決めるのではなく、
自分の身体・寝姿勢・寝具との相性
を考えることが大切です。
まとめ|枕は「高さ」だけでなく「寝姿勢」とセットで選ぼう
枕選びで最も重要なのは、
「何cmの枕を選ぶか」ではありません。
大切なのは、
- 自分の寝姿勢
- 体格
- 肩幅
- マットレス
- 枕の沈み込み
- 首の支え方
- 寝返りのしやすさ
- 快適に眠れるか
を総合的に考えることです。
特におすすめしたいのは、
「高さを調整できる枕」
を選択肢に入れること。
自分に合う高さが分からない場合でも、購入後に調整できるからです。
そして、
「首や肩が痛いから、枕さえ変えれば大丈夫」
と考えすぎないことも重要です。
睡眠環境全体を見直しながら、自分に合った枕を探してみましょう。
おすすめの枕👉ヒツジのいらない枕
次の記事
ここまで読んで、
「実際にどの枕を選べばいいの?」
と思った方へ。
次の記事では、楽天市場で購入できる枕の中から、
理学療法士の視点で選んだおすすめ枕5選
を紹介します。
価格だけではなく、
- 高さ調整のしやすさ
- 仰向け・横向きへの対応
- 素材
- 寝返りのしやすさ
- コストパフォーマンス
などを比較して、自分に合った枕を選びやすいように解説します。
