肉離れを早く治すには?理学療法士が教える正しい対処法とリハビリ法

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肉離れを早く治すには?理学療法士が教える正しい対処法とリハビリ法

理学療法士トレーナーのタツです。

テニスやサッカー、陸上競技などのスポーツ中や日常生活で起こりやすい「肉離れ」。


間違った対処をすると回復が遅れ、再発のリスクも高まります。


本記事では理学療法士の立場から、肉離れの正しい応急処置から回復を早める方法、再発予防まで科学的に解説します。


この記事を読むことで、最短で安全に復帰するための知識が得られます。


肉離れとは?原因とメカニズム

肉離れの定義

肉離れとは、筋肉の一部が過度な負荷により損傷する急性外傷です。


特にハムストリングス(ももの裏側)、腓腹筋(ふくらはぎ)、大腿四頭筋(ももの前側)などが好発部位です。

肉離れの発生メカニズム

ステップ内容
①筋肉が伸ばされながら強い収縮スプリントやジャンプ動作中に発生
②筋線維の断裂微小〜大きな損傷まで様々
③内出血・炎症反応腫脹や圧痛が現れる

主な原因

  • ウォーミングアップ不足
  • 筋力のアンバランス
  • 柔軟性の低下
  • 疲労の蓄積
  • 過去の肉離れ歴

肉離れを起こした直後の正しい対処法

応急処置は「RICE処置」が基本

肉離れ発生直後の48時間以内は、炎症を最小限に抑えることが重要です。

項目内容目的
Rest(安静)損傷部位の運動を中止出血と損傷拡大を防ぐ
Ice(冷却)15〜20分間、アイシング炎症・腫れを抑える
Compression(圧迫)弾性包帯で軽く圧迫内出血・腫脹予防
Elevation(挙上)心臓より高く保つ血流を抑え、腫れを防ぐ

※注意:氷を直接肌に当てず、タオル越しにアイシングすること。


肉離れを早く治すためのリハビリ段階と方法

急性期(発症〜3日目)

【目標】
炎症を抑え、さらなる損傷を防ぐ。

【やるべきこと】

  • RICE処置を徹底する
  • 損傷部位への荷重は極力避ける(松葉杖使用も検討)
  • 鎮痛薬の使用は必要最小限にとどめる(炎症抑制は重要だが、痛みのマスキングに注意)

回復期(4日目〜2週間)

【目標】
筋肉の柔軟性と血流を回復させる。

【やるべきこと】

  • 軽いストレッチ開始(痛みのない範囲で)
  • 非負荷の筋収縮運動(アイソメトリックトレーニング)
  • 温熱療法(温めて血流促進)

【ストレッチ例】
ハムストリングスストレッチ

  • 仰向けになり、タオルを使って片脚を持ち上げる
  • 痛みのない範囲で20秒キープ、2〜3セット

復帰期(2〜6週間)

【目標】
筋力・柔軟性を完全に取り戻し、スポーツ復帰準備。

【やるべきこと】

  • 筋力トレーニング(スクワット、カーフレイズ等)
  • プライオメトリクストレーニング(ジャンプ動作)
  • 徐々にジョギング、ダッシュ動作を取り入れる

【チェックポイント】

  • 痛みがないか
  • 筋力左右差がないか(約90%以上)
  • ストレッチで違和感がないか

肉離れの再発を防ぐためのポイント

肉離れは再発率が非常に高い外傷(30〜50%)です。


以下のポイントを徹底しましょう。

項目内容
ウォーミングアップダイナミックストレッチを取り入れる
筋力バランス改善例:大腿前面と後面の筋力比率に注意(理想は60:40)
柔軟性向上ふくらはぎ・ハムストリングスの柔軟性アップ
栄養管理タンパク質、ビタミンC、亜鉛を意識して摂取
適切な休息疲労を蓄積させない練習計画

まとめ:肉離れの対処と予防方法

肉離れは、適切な初期対応と段階的なリハビリテーションが回復速度を大きく左右します。


発症直後のRICE処置を徹底し、無理な運動再開を避けることが重要です。


また、柔軟性と筋力のバランスを整えることで、再発防止にもつながります。


焦らず段階を踏んでリハビリを行い、確実にスポーツ復帰を目指しましょう!

◎痛みを軽減させたり、損傷部位の修復を促進させたりするのに役立つものに、電気や超音波があります。

毎日使用すると効果的ですので、以下にご紹介しておきます👇

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