腰部脊柱管狭窄症の症状・原因・治療法・リハビリまで徹底ガイド【理学療法士が解説】

腰部脊柱管狭窄症の症状・原因・治療法・リハビリまで徹底ガイド【理学療法士が解説】 痛み
腰部脊柱管狭窄症の症状・原因・治療法・リハビリまで徹底ガイド【理学療法士が解説】

理学療法士トレーナーのタツです。

2009年〜理学療法士(整形外科分野)、2012年〜理学療法士&パーソナルトレーナーをしています。

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はじめに

「歩くと足がしびれる」、「休むと楽になるが、また痛くなる」――それは腰部脊柱管狭窄症のサインかもしれません。

中高年に多く見られるこの疾患は、放置すれば日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。

本記事では、理学療法士の視点から、症状・原因・治療法・リハビリ方法までをわかりやすく解説します。

正しい知識を得て、早期対処と適切なリハビリで症状を改善しましょう。


腰部脊柱管狭窄症とは?|加齢に伴い発症しやすい疾患

腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)とは、腰椎にある神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫される疾患です。

主に50代以降に多く見られ、加齢により椎間板の変性、黄色靱帯の肥厚、骨棘形成などが原因となります。

腰部脊柱管狭窄症の主な症状

症状説明
間欠性跛行歩くと足のしびれや痛みが出るが、休むと改善する
下肢のしびれ・脱力感特に太ももやふくらはぎに生じやすい
腰痛動作や姿勢によって悪化する
排尿障害重症例では膀胱直腸障害が出ることも

腰部脊柱管狭窄症の原因|なぜ脊柱管が狭くなるのか?

脊柱管が狭くなる主な原因は以下の通りです。

  • 加齢による変性:椎間板や関節がすり減ることで、骨や靱帯が変形し脊柱管が狭くなる
  • 椎間板ヘルニア:突出した椎間板が神経を圧迫
  • 脊椎すべり症:椎体がずれて脊柱管を狭窄
  • 外傷や手術後の瘢痕形成:神経の通り道が塞がれる

これらの要因が重なることで、神経根や馬尾神経が圧迫され、症状が現れるのです。


腰部脊柱管狭窄症の治療法|保存療法と手術療法の違い

保存療法(まずはこれを試す)

症状が軽度〜中等度の場合、多くは保存療法が第一選択となります。

  • 薬物療法:NSAIDsや神経障害性疼痛に対する薬(プレガバリン等)
  • ブロック注射:硬膜外ブロックや神経根ブロック
  • 装具療法:腰椎ベルトやコルセットで安定性を向上

手術療法(保存療法が無効な場合)

保存療法でも改善しない場合、外科的減圧術が検討されます。

代表的な術式は以下の通りです。

  • 除圧術:狭窄部位の骨や靱帯を削って神経を解放
  • 固定術:すべり症がある場合には、椎体同士をボルトなどで固定する

腰部脊柱管狭窄症のリハビリ|理学療法士が推奨する運動と注意点

リハビリは、筋力の維持・姿勢改善・神経症状の軽減を目的とし、保存療法・術後どちらにも不可欠です。

腰部脊柱管狭窄症のリハビリの主な内容

種類内容
ストレッチ大腿四頭筋、腸腰筋、ハムストリングスなどの柔軟性改善
体幹トレーニングドローイン(腹横筋)など
姿勢指導骨盤の前傾後傾をコントロールし、腰椎の負担を軽減
有酸素運動エアロバイクやウォーキングなど、無理なく神経循環を改善

注意点

  • 神経症状が強いときは安静優先
  • 無理に痛みを我慢しない
  • 専門家の指導のもとで行うことが必須

まとめ|腰部脊柱管狭窄症の正しい理解と対処法がカギ

腰部脊柱管狭窄症は進行性の疾患ですが、正しい知識と適切なリハビリによって、日常生活への支障を最小限に抑えることが可能です。

症状を放置せず、医師や理学療法士のアドバイスをもとに行動することが大切です。


◆腰部脊柱管狭窄症のポイントまとめ

  • ✅腰部脊柱管狭窄症は神経の通り道が狭くなることで発症する
  • ✅主な症状は間欠性跛行、下肢のしびれ、腰痛など
  • ✅治療法は保存療法が基本で、重症例では手術も検討
  • ✅リハビリは症状改善に効果的。専門的な指導が必要
  • ✅早期の対応と継続的な運動が予後を左右する

◆アクションを起こそう

リハビリは自己流ではなく、専門家の指導を受けて継続しましょう。

思い当たる症状がある場合は、整形外科で診断を受ける

医師や理学療法士と連携して自分に合った治療計画を立てることが重要です。

◎以下のストレッチやトレーニングも効果あり👇

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