理学療法士トレーナーのタツです。
2009年〜理学療法士（整形外科分野）、2012年〜理学療法士＆パーソナルトレーナーをしています。
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はじめに
ゴルフで飛距離が伸びない、スライスが治らない、腰や肘が痛くなる…。
それらの多くは「フォームの見落とし」や「身体機能の不一致」によって起きている可能性が高いです。
理学療法士の視点で見ると、ゴルフスイングは複雑な全身運動の連鎖（キネティックチェーン）であり、各関節の役割が正しく働くことが鍵になります。
本記事では、科学的な視点に基づいた「ゴルフフォーム分析と動作評価のチェックリスト」を公開。
セルフチェックからトレーナー向けの評価法まで網羅しています。
ゴルフスイングに必要なバイオメカニクス的要素
| 要素 | 関連する身体機能 | 評価対象 |
|---|---|---|
| モビリティ | 胸椎回旋、股関節・肩関節の可動域 | スイング中の動きの滑らかさ、可動域制限 |
| スタビリティ | 体幹の固定性、下肢の支持力 | フォロースルー時の姿勢安定、片脚動作 |
| タイミング | 上下半身の回旋タイミング | トップからインパクトまでの連動性 |
| パワー伝達 | 地面反力の利用、骨盤→肩→腕の連鎖 | 力強いインパクト、加速感のあるスイング |
ゴルフスイングのフォーム分析：チェックリスト（動画撮影での活用推奨）
【1】アドレスの評価
- □ 骨盤は軽く前傾しているか？
- □ 胸が潰れていないか？（猫背姿勢になっていないか）
- □ 足幅は適切か？（肩幅程度）
【2】バックスイング
- □ 胸椎がしっかり回旋しているか（最低45°）
- □ 骨盤が後ろに逃げすぎていないか？
- □ 左肩が右膝に近づくような動きができているか？
【3】トップポジション
- □ 骨盤と肩の間に「Xファクター（捻転差）」があるか？
- □ 手元がオーバースイングになっていないか？
- □ 左膝が内側に入りすぎていないか？
【4】ダウンスイング〜インパクト
- □ 骨盤が先行して回旋しているか？
- □ 肘が体に近く、クラブが遅れて出てきているか？
- □ 踵（特に右踵）が自然に浮いているか？
【5】フォロースルー
- □ 体がしっかり回り切っているか？
- □ 頭が突っ込んでいないか？
- □ フィニッシュで安定して立てているか？
ゴルフスイングの動作評価：理学療法士が現場で使うチェック項目
| テスト名 | 評価内容 | 解説 |
|---|---|---|
| オーバーヘッドスクワット | 下肢・体幹の連動、バランス | 股関節・足部のアライメント確認 |
| TPIスクリーン（肩・胸・股関節） | 可動域とコントロール性 | スイング動作の分離性評価 |
| バードドッグテスト | 体幹の安定性・協調性 | 腹圧を保った四肢動作ができるか |
| ローテーションテスト（立位） | 胸椎と骨盤の分離回旋能力 | 肩・股関節のモビリティ測定 |
🔗参考：TPI（Titleist Performance Institute）公式スクリーン評価
https://www.mytpi.com/
ゴルフ障害の予防にも直結！フォームエラーによる身体への負担
| フォームエラー | 起こりやすい障害 |
|---|---|
| 腰を回しすぎて胸椎が動かない | 腰椎分離症、椎間関節炎 |
| 肩が突っ込むインパクト | 肩峰下インピンジメント症候群 |
| 膝が内側に入る動作（ニーイン） | 半月板損傷、股関節インピンジメント |
| 前傾姿勢が崩れる | 腰痛、体幹筋群の筋疲労 |
まとめ｜動作評価で「自分の身体を理解する」ことがパフォーマンスの第一歩
- ✅ フォーム分析と動作評価は、見た目の美しさだけでなく、身体の使い方の最適化に直結する
- ✅ 5つのフォームチェックポイント（アドレス〜フォロースルー）を定期的に見直す
- ✅ 理学療法士が使う機能評価（スクワット・回旋テスト）で動作の弱点を客観的に把握する
- ✅ ゴルフ特有のフォームエラーは、障害のリスクにも直結するため早期介入が重要
🎯 今すぐできるセルフアクション
- ✅ スマホで自分のスイングを正面と後方から撮影
- ✅ 上記のチェックリストをもとに自己分析
- ✅ 胸椎と股関節のストレッチルーティンを毎日5分取り入れる
- ✅ 本格的に改善したい方は動作評価・フォーム分析ができる理学療法士やトレーナーに相談を！
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