理学療法士トレーナーのタツです。
「子どもに筋トレは早すぎる?」と心配していませんか?
実は、正しい知識と方法があれば、成長期でも筋トレは安全かつ効果的です。
本記事では、理学療法士の視点から「筋トレは何歳からできるのか」、「成長に悪影響はあるのか」、「子どもに最適なトレーニング法」を科学的根拠に基づいて解説します。
ケガの予防や運動能力の向上を目指すジュニアアスリートにも役立つ内容です。
子どもは何歳から筋トレを始めていいのか?
結論:筋トレは7〜8歳以降から適切な指導のもとで可能
アメリカスポーツ医学会(ACSM)や国際青年体力学会(NSCA Youth Training Guidelines)によると、神経系が発達し始める小学校中学年(7〜8歳)から、フォームを重視した筋力トレーニングは可能とされています。
ただし、成長軟骨が未成熟なため、高負荷・高頻度のトレーニングは避ける必要があるため、指導者や保護者の管理が不可欠です。
子どもの筋トレが成長を妨げるって本当?
答え:適切な方法であれば成長を妨げることはない
「筋トレで背が伸びなくなる」という説は、科学的根拠がありません。
むしろ、正しい筋トレは骨の健全な発育や姿勢の改善、ケガの予防に貢献します。
重要なのは以下の3点です:
- 骨端線(成長板)を保護するために重すぎる負荷をかけないこと
- 休息日をしっかり設けて疲労を残さないこと
- 年齢と発達段階に応じた内容で実施すること
子どもの筋トレによる効果とは?
1. ケガの予防
筋力がつくことで関節の安定性が増し、スポーツや日常生活でのケガが減る。
2. 姿勢の改善
体幹や背筋を鍛えることで、猫背や反り腰などの不良姿勢を予防・改善できる。
3. 運動能力の向上
筋力と神経系の協調が高まることで、ジャンプ力・ダッシュ力・バランス能力が向上する。
4. 自己肯定感の向上
小さな達成を積み重ねることで、自信や集中力が育まれる。
年齢別の筋トレメニュー例
小学校低学年(6〜8歳)
目的:運動の楽しさと身体の動かし方を身につける
- アニマルムーブ(クマ歩き、カエルジャンプ)
- 簡単なスクワット(手を前に出して5〜10回)
- バランス遊び(片足立ち、平均台)
※筋トレというより「遊びの延長」で動作を覚えることが主眼
小学校中学年〜高学年(9〜12歳)
目的:正しいフォームで筋力・体幹を育てる
- ノーマルスクワット(10〜15回×2セット)
- プランク(20〜30秒)
- ウォールシット(壁に背中をつけて座る姿勢で30秒キープ)
- 軽いジャンプ(縄跳び、バウンスジャンプ)
※成長に配慮し、自重で十分。関節に負担をかけない範囲で実施。
中学生以降(13歳以上)
目的:競技力の向上やケガ予防のための本格的な筋トレ
- 自重+チューブトレーニング
- 軽いダンベルやメディシンボールの導入(指導者の監修が必須)
- 体幹強化(プランク、サイドプランク、ヒップリフト)
※フォームの完成度が最優先。成長期を意識した回復と栄養管理も重要。
理学療法士が考える「子ども筋トレの注意点」
- トレーニングは週2〜3回まで。毎日やらない
- 大人の真似をしない(高負荷ウェイトトレは避ける)
- “競わせない”ことが大切(フォームや姿勢を重視)
- ストレッチ・準備運動・休養もトレーニングの一環
- 痛みが出たらすぐに中止して専門家に相談を
よくある質問(Q&A)
Q1:小学生にプロテインを飲ませても大丈夫?
A:基本的には必要ありません。食事から十分なタンパク質が摂れていれば問題なし。どうしても不足する場合は、医師や栄養士と相談を。中学生以降では、プロテインを有効的に活用していきましょう。
Q2:筋トレを嫌がる子にはどうすれば?
A:「運動遊び」として取り入れ、ゲーム感覚で楽しく行うのがコツ。家族で一緒にやると継続しやすい。
まとめ:子どもの筋トレ開始時期と効果
- 子どもの筋トレは7〜8歳から可能だが、重すぎる負荷や過剰な頻度は禁物
- 正しく行えば姿勢改善・ケガ予防・運動能力向上など多くのメリットがある
- 自重を中心としたトレーニングで、楽しく・安全に継続することが重要
子どもの成長を支える筋トレは、正しい知識と関わり方が成功のカギです。
理学療法士やトレーナーのアドバイスを受けながら、安全で楽しいトレーニング習慣を育てていきましょう。
◎中学生以降は徐々に負荷を増やして、しっかりタンパク質を摂取していきましょう。
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