理学療法士トレーナーのタツです。
2009年〜理学療法士(整形外科分野)、2012年〜理学療法士&パーソナルトレーナーをしています。
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「なんとなく疲れが抜けない」、「ストレスで眠れない」、「手足が冷える」
これらの不調は、自律神経の乱れが原因かもしれません。
自律神経は呼吸、血流、内臓機能、体温などを無意識にコントロールしているため、生活リズムの乱れやストレスによりバランスが崩れると、さまざまな体調不良が起こります。
その回復には、薬やサプリだけでなく、運動療法が非常に効果的です。
本記事では、理学療法士が推奨する自律神経を整えるための運動法を、科学的根拠を交えてわかりやすく解説します。
自律神経とは?なぜ乱れるのか?
自律神経は「交感神経(活動モード)」と「副交感神経(リラックスモード)」の2つで構成されています。
自律神経の働き | 交感神経 | 副交感神経 |
---|---|---|
心拍数 | 増加 | 減少 |
呼吸 | 浅く速い | 深くゆっくり |
血管 | 収縮 | 拡張 |
消化 | 抑制 | 活性化 |
ストレス、睡眠不足、運動不足、不規則な生活などにより、交感神経ばかりが優位になり、自律神経のバランスが乱れます。
自律神経に効く運動法の特徴とは?
最新の研究では、ゆっくりした呼吸とリズム運動が副交感神経を優位にするとされています(参考:Crit Rev Biomed Eng. 2013)。
自律神経を整える運動法のポイントは以下の3つです。
- 深い呼吸と組み合わせる
- リズムよく動かす
- 短時間・毎日続けられること
理学療法士がすすめる!自律神経を整える運動法
① ドローイン+腹式呼吸(朝・夜におすすめ)
目的:横隔膜を動かし、副交感神経を活性化
やり方:
- 仰向けで膝を立てる or 椅子に座る
- 鼻から3秒吸って、お腹を膨らませる(腹式呼吸)
- 口から6秒かけて細く長く吐く(お腹を凹ませる)
- 10回繰り返す
ポイント:背中を反らせないよう注意
② リズムウォーキング(昼間におすすめ)
目的:全身運動+一定のリズムでセロトニン分泌を促進(うつ・不眠にも効果)
やり方:
- 普段より少し速めのテンポで15~30分歩く
- 呼吸は「吸う2歩+吐く2歩」で整える
- 朝〜午後15時までの時間帯が理想
③ 首肩のストレッチ+肩甲骨エクササイズ(デスクワーク中におすすめ)
目的:交感神経が集中する首肩の緊張を緩め、血流改善
やり方:
- 首をゆっくり左右に傾けて10秒ずつキープ(3回)
- 両肩をすくめて脱力×5回
- 両腕を大きく回して肩甲骨を動かす(前後各10回)
ポイント:呼吸を止めずに行う
④ 寝る前のヨガ的ポーズ(夜におすすめ)
目的:副交感神経を活性化させ、入眠をスムーズに
やり方(チャイルドポーズ):
- 正座して上体を前に倒す
- 両手を前に伸ばして深呼吸を5〜10回
- 背中を丸めるようにリラックスする
こんな人におすすめ!
- 不眠や早朝覚醒がある人
- 頭痛・肩こり・倦怠感が続いている人
- 更年期・自律神経失調症と診断された人
- ストレスが多い環境にいる人
まとめ:自律神経を整える運動法
- 自律神経は呼吸・内臓・血流などをコントロールし、健康の土台を作っている
- 乱れを整えるには、「深い呼吸」と「リズム運動」が効果的
- ドローイン、ウォーキング、ストレッチ、ヨガなど無理なく毎日できる運動を取り入れることで、薬に頼らず改善が期待できる
また、睡眠の質を高めてストレスを軽減することも重要です。
◎睡眠の質も改善しましょう👇