理学療法士トレーナーのタツです。
腰痛や肩こりに悩む人は年々増えていますが、その原因が「ストレス」にあることはご存じでしょうか?
本記事では、理学療法士の視点からストレスと痛みの関係を科学的に解説し、根本から改善するための具体的な方法を紹介します。
この記事を読むことで、単なるマッサージに頼らず、腰痛や肩こりを根本から軽減できる可能性が広がるでしょう。
腰痛・肩こりとストレスの驚くべき関係
ストレスは痛みを増幅させる
ストレスは身体にさまざまな影響を及ぼしますが、特に重要なのは「痛みを増幅させる」働きです。
ストレスがかかると、脳内で「ノルアドレナリン」、「コルチゾール」といったホルモンが過剰分泌され、筋肉が緊張します。
この状態が続くと、血流が悪化し、酸素や栄養素の供給が滞り、結果的に筋肉が硬直しやすくなります。
ストレス → 自律神経の乱れ → 筋緊張増加 → 血流低下 → 痛み・コリ発生
また、ストレスによって「痛みの閾値(痛みを感じ始めるレベル)」が下がるため、通常では気にならない刺激でも強い痛みを感じることがあります。
科学的根拠
- 心理社会的要因と腰痛
国際疼痛学会(IASP)は、「慢性腰痛は心理的ストレス、社会的要因(仕事環境、人間関係)と密接に関係している」と報告しています。 - ストレスと肩こり
日本整形外科学会の報告でも、デスクワーク中心の生活に加え、精神的ストレスが肩こりを悪化させる主要因とされています。
なぜストレスで筋肉はこるのか?
自律神経の乱れによる影響
ストレス下では交感神経が優位になり、「戦うか逃げるか」モードが常時オンになります。
この状態が続くと、筋肉は緊張状態を保ち、リラックスできず慢性的なコリや痛みが発生します。
呼吸が浅くなる
ストレスを感じると呼吸が浅くなり、酸素の取り込み量が減少します。
これも血液循環不良を引き起こし、疲労物質(乳酸など)が蓄積され、さらに筋肉が硬くなる悪循環に陥ります。
腰痛・肩こりのためのストレス解消法
1.呼吸法トレーニング(腹式呼吸)
【方法】
- 仰向けに寝る
- 手をお腹の上に置く
- 鼻からゆっくり息を吸い、お腹を膨らませる
- 口からゆっくり吐きながらお腹をへこませる
- 1セット5分、朝晩実施
【効果】
副交感神経が活性化し、筋肉の過緊張を緩め、痛みが軽減されやすくなります。
2.ストレッチと軽い運動
【例:肩甲骨ストレッチ】
- 両手を頭の後ろに組み、肘を後ろに引きながら胸を開く。
- 10回×2セット、ゆっくり呼吸をしながら行う。
【例:骨盤まわし体操】
- 仰向けに寝て両膝を立て、左右に膝を倒す。
- 20回繰り返す。
【効果】
血流が促進され、乳酸などの疲労物質が除去されやすくなります。
3.生活習慣の見直し
項目 | 改善ポイント |
---|---|
睡眠 | 最低でも7時間、深い睡眠を意識 |
食事 | タンパク質・ビタミンB群を意識して摂取 |
休憩 | デスクワーク中は1時間ごとに5分間の休憩 |
趣味 | リラックスできる趣味を取り入れる(音楽、散歩など) |
生活習慣を整えることが、ストレスに強い身体づくりの土台になります。
ストレス解消には、睡眠の質も重要です👇
まとめ:痛みとストレスの関係とその解消法
腰痛や肩こりは、単なる筋肉疲労だけでなく、ストレスによって悪化することが科学的にも明らかになっています。
ストレス管理を行い、自律神経を整えることが、根本的な改善につながります。
日々の呼吸法、適度な運動、生活習慣の見直しを通して、痛みのない快適な生活を目指しましょう。
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