理学療法士トレーナーの柴田です。
2009年〜理学療法士(整形外科分野)、2012年〜理学療法士&パーソナルトレーナーをしています。
ゴルフコンディショニングスペシャリストという資格を持っています。
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◎上手く身体を使うには正しいフォームが重要です!
👉Danactゴルフスイングトレーナーの効果とは?理想のスイングを身につけたいゴルファーにおすすめの理由【理学療法士が評価】
足裏から生まれる力を全身に連動させる
「もっと飛ばしたいけど、力任せに振っても飛距離が伸びない」
その原因は、筋力ではなく“地面の使い方”にあるかもしれません。
プロゴルファーの強いスイングは、実は地面反力(Ground Reaction Force)を効率的に利用していることが多く、足裏から生まれる力を全身に連動させています。
この記事では、科学的根拠に基づく地面反力トレーニング5選を紹介し、理学療法士の視点からフォーム改善のポイントまで解説します。
地面反力とは何か?
地面反力とは、「地面を押すことで地面から返ってくる反作用の力」。
ゴルフスイングでは、足裏で地面を押し返すことで上半身の回転エネルギーが生まれ、クラブヘッドスピードが増加する。
特に、スイングの切り返しからインパクトにかけての“踏み込み動作”が、地面反力を生み出す重要な局面である。
研究(Nesbit & Serrano, J Sports Sci Med, 2005)でも、飛距離のある選手ほどスイング中に高い垂直反力を発揮していることが示されています。
トレーニング①:ジャンプスクワット
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な目的 | 垂直方向の反力を高める |
| 鍛える部位 | 大殿筋、大腿四頭筋、ハムストリングス |
| 方法 | 肩幅に立ち、通常のスクワットから勢いよくジャンプ。着地は静かに行う。 |
| 回数 | 10回×3セット(週2〜3回) |
ポイント:
- 地面を強く押して跳ぶ意識を持つ
- 上体を起こして胸を張る
- 膝が内側に入らないよう注意
理学療法士の視点:
ジャンプ動作では「股関節・膝関節・足関節の伸展協調性」が重要。これがスイング時の地面反力の再現に直結する。
トレーニング②:ランジツイスト
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な目的 | 下半身の安定と体幹の連動性強化 |
| 鍛える部位 | 大殿筋、腸腰筋、腹斜筋 |
| 方法 | 前方に大きくランジし、体幹を前足側にツイスト。左右交互に実施。 |
| 回数 | 各脚10回×3セット |
ポイント:
- 前足で地面を押し返す感覚を意識
- 骨盤と胸郭の連動を感じながらツイスト
- 姿勢を崩さずに軸をキープする
理学療法士の視点:
地面反力を上半身に伝えるには、股関節の安定性と胸椎の可動性が欠かせない。ランジツイストはその両方を鍛える。
トレーニング③:メディシンボールスロー(ローテーションスロー)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な目的 | 回旋エネルギーと反力の連動を強化 |
| 鍛える部位 | 体幹、臀筋、広背筋 |
| 方法 | 壁に向かって横向きに立ち、体幹を使ってメディシンボールを壁へスロー。左右交互に実施。 |
| 回数 | 各方向10回×3セット |
ポイント:
- 腕ではなく体幹で投げる
- 下半身から力を伝える意識を持つ
- 体軸を崩さずフィニッシュまで回転
理学療法士の視点:
「地面反力 → 股関節回旋 → 体幹の捻転 → 上肢リリース」というキネティックチェーン(運動連鎖)を再現できるトレーニング。
トレーニング④:バウンディング(Bounding)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な目的 | 地面反力の推進力を高める |
| 鍛える部位 | ハムストリングス、下腿三頭筋 |
| 方法 | 片脚で大きく跳ねるように前進。走るというより、弾むように移動する。 |
| 回数 | 20〜30m×3セット |
ポイント:
- 接地は短く、リズム良く行う
- 上体を起こし、反発を感じながら跳ぶ
- 膝の角度を一定に保つ
理学療法士の視点:
弾性エネルギー(Stretch-Shortening Cycle)を活かし、スイング動作中の素早い踏み込みと切り返しを再現できる。
トレーニング⑤:デッドリフト(ヒップヒンジ強化)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な目的 | 下半身から体幹への力伝達の安定化 |
| 鍛える部位 | ハムストリングス、大殿筋、脊柱起立筋 |
| 方法 | バーベルまたは自重で、股関節を軸に上体を倒し、地面を押すようにして戻る。 |
| 回数 | 8〜12回×3セット |
ポイント:
- 腰を丸めず、背骨をまっすぐに保つ
- ヒップヒンジ(股関節の折りたたみ)を意識
- 踵で地面を押し返す感覚を持つ
理学療法士の視点:
「地面反力→骨盤→体幹」の安定した伝達を学習できる。腰痛予防にも効果的。
まとめ:地面を味方につけて飛距離を伸ばす
- 地面反力は飛距離アップの最重要要素
- トレーニングで“踏み込み動作”を鍛えるとスイング効率が劇的に向上
- 柔軟性(股関節・胸椎)と筋力(下半身・体幹)の両立が不可欠
💡今日からできるアクション
✅ まずは「ランジツイスト」から始める
✅ 習慣化して週2〜3回継続する
✅ スイング中に「地面を押す」感覚を意識する
理学療法士の視点で見ると、地面反力は単なる筋力ではなく全身の連動性と運動学習の結果である。
正しいトレーニングを積み重ねれば、あなたのスイングは「押す・回す・振る」が自然に繋がり、確実に飛距離アップへとつながるだろう。
◎上手く身体を使うには正しいフォームが重要です!
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